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第4回 使うと便利!「選択範囲」習得のススメ!
PaintShop Pro の機能紹介も4回目を迎えます。
今回は本格編集には欠かせない「選択範囲」について触れてみたいと思います。 画像編集ソフトの中でも、特にPaintShop Pro の「選択範囲」ツールは豊富で使いやすく好評を頂いています。 この最強&便利ツールを習得し、画像編集の本質を楽しんで頂きたいと思います。
まず、初歩的になりますが「選択範囲」とはどんなツールか解説します。
「選択範囲」とは、特定の部分を指定する為のツールと思っていただければいいでしょう。
例えば人物のみを指定したり、背景の空だけを指定したりして、その部分だけに明るさや色、変化を付けたり、切り抜いたりする編集をします。
部分指定されているので、隣接部に影響が出ず、仕上がりと作業効率が向上します。
また、特定の部分を囲む為の条件を詳細に設定できるので、輪郭がハッキリしたものや空などグラデーションのかかったものなどにも対処出来る便利なツールなのです。
PaintShop Pro には、この「選択範囲」専用のツールが5つも搭載されているので、様々なシーンに対応できます。
それぞれのツールの機能と特徴を見ていきましょう。
(1)選択
正方形、楕円、矩形、角丸矩形、星形等の形で選択します。好きな形で切り抜いたり、境界線をボカシてグラデーションのような効果を加えたい時に使います。マウスのドラッグで選択範囲の大きさ指定しをします。
〈設定項目〉
○選択の種類
楕円、星形、五角形、矩形等図形の基本形が選べます。
○モード
置換…ドラッグの度に指定のやり直しができます。
追加…ドラッグする度に選択範囲の場所が増えてゆきます。重なった部分は形状が合体します。
除去…ドラッグした形が選択されている部分から削られます。
○境界線をぼかす
境界線に数値指定でグラデーションをかけられます。
(2)自由選択
マウスアクションでトレースしたラインで指定した部分が選択されます。素早く、おおざっぱな選択に向いていますが、トレースの種類で精密な選択も可能です。
〈設定項目〉
○選択の種類
エッジ抽出…クリックの度にカーソル付近の画像の境界線を自動認識して選択線が吸い付きます。
スマートエッジ…クリックの度に画像の境界線認識ツールの範囲が表示され、境界線に選択線が吸い付きます。
フリーハンド…マウスのトレースがそのまま選択線になります。
フリーフォーム…クリックの度に線が結ばれて形を作り選択線となります。ドット単位の細かい作業に向いています。
○モード
置換、追加、除去の3モードを切替えます。
○境界線をぼかす
境界線に数値指定でグラデーションをかけられます。
○範囲
エッジ抽出を使用時のみ有効になります。吸い付かせる許容範囲を数値で設定できます。
○スムース化
選択線の角ばったり、ギザギザ状態を緩和します。数値によりスムースのなだらかさの度合いを設定できます。
(3)自動選択
クリックした付近から明るさや色等の設定した許容範囲内のものを抽出して選択します。空や陰影部分等、背景やグラデーションがかかった画像の選択に向いています。
〈設定項目〉
○モード
置換、追加、除去の3モードを切替えます。
○比較モード
RGB値や明暗等、クリックポイントと比較する対象範囲を決めます。画像の色数や色変化等の条件で切替えます。
○許容値
クリックポイントからの変動範囲の許容量を設定できます。
○境界線をぼかす
境界線に数値指定でグラデーションをかけられます。
(4)スマート選択ブラシ
選択したい画像の中をトレースすると、画像の境界線を自動認識して選択します。人物等、輪郭が分かりやすく複雑な形をした画像の選択に向いています。設定の「スマートエッジ」を解除するとブラシサイズでの手動選択ツールになります。
〈設定項目〉
○モード
置換、追加、除去の3モードを切替えます。
○サイズ
画像をトレースするブラシサイズを変えられます。画像の解像度や選びたい部分の大きさで調整します。
○境界線をぼかす
境界線に数値指定でグラデーションをかけられます。
(5)領域自動選択
矩形選択ツールでドラッグした範囲内にある画像の境界線を自動認識して選択してくれます。人物等を簡単にして選択できますが、細部の調整ができないので、他のツールとの併用で効率と精度を高められる。
〈設定項目〉
○境界線をぼかす
境界線に数値指定でグラデーションをかけられます。
複数使いで精度を高める選択テクニック
それぞれのツールを使っても、画像によっては細かい部分がうまく選択できない場合があります。こんな時はツールを組み合わせて対処することで、効率と選択精度の両立ができます。
組み合わせで便利なのが、「自由選択」ツールです。
例えば、この画像ではまず「領域自動選択」で人物を選びます。背景が単調なので比較的高い精度で選択できました。
しかし、細かく見ると薄い色の髪の毛が選択されていないのが分かります。
ここで、「自由選択」に切替えます。
選択の種類から「フリーフォーム」モードからは髪 の毛の部分を加えるので「追加」を選びます。
加えたい部分を拡大、クリックして囲み選択範囲に追加します。
今度はモードを「除去」にして、わきの下の微細な部分を削除します。
指定した選択範囲は、PSPやPSDファイル形式であれば「アルファチャンネル」としてデータを画像に埋め込む事も出来ます。
「選択範囲」から「選択範囲のロード/保存」、で保存する場合は「アルファチャンネルに保存」読み込みには「アルファチャンネルからロード」を選びます。
今回は画像編集ソフトの機能の中でも難しいイメージのある「選択範囲」についてご案内しました。
ツールそれぞれの挙動、基本設定さえ抑えれば決して難しいツールではありません。
一つのツールでは選択の難しい画像も、組み合わせで役割分担させることで、簡単&綺麗に選択できます。ぜひお試しください。
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著者ごあいさつ
立花迅人
10年程、大手家電量販店で3DCG、映像、画像、音楽等の製作、編集用PCソフトをご案内してきました。
その経験と、専門誌のテクニカルイラストや玩具メーカーでの広告&パッケージデザイン製作のノウハウを生かし、ソフトの魅力、楽しさを皆様にお伝えしたいと思っています。