ソフトウェアによって印刷された楽譜は、読みやすくなくてはなりません。手書きでは描きいれないほどの情報量を詰め込んだとしても読みやすいことが絶対条件になります。
しかし、装飾などの情報が増えれば増えていくほど、表記する場所が小さくなったり、重なってしまったりして読みにくくなっていきます。人によって癖があったりする場合もあります。
Sibeliusでは、音楽の指導者や楽譜の浄書を職業とされている方にも安心して導入いただけるように自動的にそれを避けてくれる「マグネティック・レイアウト」が採用されていますが、それ以外にも、もっと詳細なマナーを適応させるために数百もの記譜ルールを自動的に適用することができます。
デフォルトでは、もっとも一般的なルールが適用され、必要に応じて好みのルールを適用させる事ができます。また、各オブジェクト間が狭くなって重なり合いそうになった場合、たとえば強弱記号が符尾とぶつかりそうなときは、符尾を短くするようにどちらかを左右や上下にずらすことで読みやすく表示します。
また、見栄えのテンプレートともいえる「ハウススタイル」をインポートしてそのジャンルや出版社などに合わせたルールの一括導入をすることも可能です。これらの表示を見やすくするのはケースバイケースでルールが変わるものなので、自動の表記以外にも簡単に調整を行うことが可能です。