Sibeliusのタブで楽譜を仕上げるときに使用するのが「レイアウト」タブです。
このタブには、印刷する紙の大きさや楽譜のサイズタイトルについて調整できるのはもちろんのこと、それ以外でも楽譜を見やすくするための機能が含まれています。
大規模なアンサンブルで数ページにも渡るスコアを作成中、ふと自分がどこの部分を作業しているか見失ってしまう場合があります。この場合、作業を行う部分を選択し(図1)、「譜表にフォーカス」を使用して作業中に使用する譜表だけを見ることができます(図2)。
そうやって細かい部分を一つ一つ直していくことも可能ですし、Sibeliusの売りの一つでもある「マグネティックレイアウト」によって、自動的に強弱記号、リハーサルマークやコード記号などのオブジェクトを整理することもできます。しかも、大譜表の幅と複数の譜表の垂直方向の位置を合わせて配置ルールを判別してくれるので、ほとんどの場合、後からオブジェクトの再調整を行う必要がありません。スペースの都合で近接し、衝突してしまっているオブジェクトに関しては赤色で表示され、解決することを促されます。大規模なスコアの場合には衝突部を検索することも可能です。
また、スコア編集を行うたびに自動的にレイアウトを調整するマグネティックレイアウトをフリーズさせることで、現状の表示を残したまま編集を進めることも可能です。このように拡大して詳細部分を確認、修正する「譜表にフォーカス」と、自動的に修正できる部分は、「マグネティックレイアウト」によって整理し、より効率的に楽譜作成を進めることができるようになります。